円と花のモチーフを幾何学的に構成。クラシカルでありながらも情熱的と称される九州の土地柄を色彩で表現するよう心がけました。また色調として黄色を多用し宗教的空間を表徴する雰囲気づくりにも配慮しています。
ひときわ目を引く薔薇（バラ）窓については５回わたるデザイン試案を経て制作いたしました。

保存修理のご依頼があった青山ビル（大正10年落成）は、大阪市内では戦災を逃れた貴重な国登録有形文化財指定の建物。膨張し崩壊する危険性があるステンドグラスを元の状態に戻したいというご要望のほか、青山ビルの外観的象徴ともいえる蔦がからんだ跡（付着物）をクリーニングし本来の美しさを回復、2018年に大阪を襲った地震と台風の影響で大きく損傷した階段踊り場ガラスの破損部分の取り替え...etc、多岐にわたる保存修理にたずさわりました。

本邦初ガラスの祠（ほこら）。当初は木造での建築予定でしたが、天満宮前に大阪ガラス発祥の碑があり、さらにはガラスそのものが大阪の地場産業であることからガラスの社が実現しました。
祠には特殊ガラスを使用。腰回りのガラスおこしについてもワインボトル等の飲料ビンを粉砕し再構成して固めたため再現が難しい造りとなっています。ちなみに祠内で流れる水車の水は天満宮内で購入することができます。

ステンレスで制作された蓮オブジェを他の寺院で見たという住職が「当寺院でも設置したい」と祈願したものの、依頼先が見つからず弊社へご相談。そこでガラスのオブジェを提案したところ快諾していただき、他に類を見ないガラスの蓮オブジェ制作がスタートしました。
「背景との調和をはかり、仏像の存在感を高め、控えめな雰囲気にしてほしい」という住職の要望を応えるべく、蓮の花びらはとことんまで透明感を追求。ガラスで作った花びらは立てるのが困難でしたが果敢に挑戦しガラスオブジェとして結実した次第です。

「なぎさ」と名付けられたガラスオブジェ。依頼者であるクライアント（地元の有力者であるマンション所有者）が地域に対する繁栄の願いを多くの人々に還元したいとの思いを形にすべく、池の中から二本の螺旋が飛翔し波打つイメージで制作しました。また球状の青いガラスについては鬼門の場所に置いて欲しいという要望があり設置したものです。

「大人の男性がゆっくり寛ぎ飲めるようオーソドックスかつクラシカルなイメージを演出したい」というバーのコンセプトを、入口の銘板や扉の明かり窓に込めました。特に扉の明かり窓については直接オーナーと対面しつつ線（イメージ画）を引き、一つひとつデザインを確認しながら制作。また入口ドア近くのパーテーションについては、お客様どうしの目線が直接に合わないように配慮しつつ、スタッフから見て人の流れがわかりやすいよう配慮しています。
ちなみに店名の「Genty」(ジェンティ)は「Gentleman（紳士）」をもじった造語で、銘板のロゴデザインは稲田（ルポゼ・クリエーション）によるものです。

「_ 光彩」と名付けられたオブジェ。光と影のなかに人間の営みによる輝かしい彩りがあるさまを、ステンレス（鏡面の部分）とスチール（黒い部分）という素材のアレンジで象徴。制作当初のコンセプトネームは「風のオブジェ」で、光と影のそよぎを繊細なフォルムで可視化しています。

ガラスのピラミッドを飾りたいというマンションオーナーの要望から、１２ミリ厚の板ガラスを約３０枚重ねて仕上げたガラスオブジェ。京都の伝統的な坪庭の静寂さに調和するデザインを目指しました。

京阪本線香里園駅周辺に広がる淀川沿いの山々や空に桜の花びらを大胆に浮かべたイメージで挑んだ歩道の美装。背景となる色は「川」「大地」「山」「空」をモチーフとして展開しています。
ちなみにメインとなる桜の花びらは、稲田自身がガラスおこしの技法を使い現物を制作しました。

スチールバーの集合体によるオブジェ。赤錆による荒々しい表面処理ですが、細い線材を使用することで繊細かつ印象的な仕上げになっています。

木材を使った控えめな印象のオブジェ。エントランスに使った家具を基調に落ち着いた空間作りを目指しました。

集合住宅の共用部の照明を造形したオブジェ。サイズの異なる箱とライトボックスで構成され、建物外構等に見られるデザインの要素を取り入れた作品です。

イメージパースを基本に作り上げたオブジェ。ステンレス鏡面仕上げを色分けしたり、黒ニッケルのメッキ等表面処理にこだわった作品です。

統合により無くなることが決まっている学校の卒業記念品。硝子（ガラス）の作品で、「在校生の学校生活が綺麗な物に囲まれたものにしたい」との思いをいただき製作した作品。毎日通う校門からの風景を色ガラスに被せたライトボックスに仕上げています。

ガラス、金属、陶器の３作品を使いエントランスを１つのテーマで表現したオブジェ。陰陽五行の火・土・木・金・水から、火（熱）による素材の変化をコンセプトに、土を粘土で、金をスチールで、水は透明で流動性を持ったガラスで表現。唯一無二な形状を作り出すのに重力に頼った作品でもあります。

金属：緊張と緩和

土：凸と凹

ガラス：熱の軌跡